ピックルボールの始め方:基本ルール・得点・キッチンを解説

ピックルボールは、穴の開いたプラスチック製ボールをパドルで打ち合うスポーツです。シングルスでもダブルスでもプレーできます。ラリーを続け、相手がフォルト(反則)をしたときにラリーが終わります。

初めての人が特に覚えたいのは、①サーブは斜め向かいへ、②サーブとリターンはそれぞれ1回バウンドさせる、③キッチン内ではボレーできない、という3点です。ここに得点方法を加えれば、最初のゲームを始められます。

基本ルール早見表

項目 基本
サーブ ベースラインの後ろから、対角線上の相手サービスコートに打つ
ツーバウンドルール(両チームで各1回) レシーブ側はサーブを、自分たちの側で1回バウンドさせてから返し、サーブ側もリターンを1回バウンドさせてから打つ
キッチン ノンボレーゾーン内やそのラインに触れた状態でボレーしない
伝統的な得点方式 サーブ側だけが得点できる(サイドアウト方式)
一般的なゲーム 通常11点先取、2点差が必要
ライン判定 通常はラインに触れればイン。ただしサーブ時のキッチンラインはフォルト

1. サーブはベースライン後方から斜めに打つ

ラリーはベースラインの後ろから打つサーブで始まります。ボールはネットを越え、対角線上にある相手のサービスコートへ、キッチン(ノンボレーゾーン)とそのラインを越えて入れなければなりません。正しいサービスコートを囲むラインは基本的にインですが、サーブがキッチンラインに触れた場合はフォルトです。

USA Pickleballには、バウンドする前に打つボレーサーブと、ボールを落としてバウンド後に打つドロップサーブの2方式があります。詳細はサーブのルールガイドも参照してください。

最初は強いサーブより、確実にコート奥へ入るサーブを優先しましょう。

2. ツーバウンドルール:最初の2回は両チームの側で1回ずつバウンドさせる

最初の2回のバウンドは選手ごとではなく、レシーブ側とサーブ側で1回ずつ必要です。

  1. レシーブ側はサーブがバウンドしてから返します。
  2. サーブ側はそのリターンがバウンドしてから3打目を打ちます。
  3. この2回が終われば、キッチンの規則を守りながらボレーもできます。

そのためサーブ側はすぐにネット前へ走らず、深いリターンをバウンドさせる準備をするのが一般的です。詳しくはツーバウンドルールのガイドも参考にしてください。

3. キッチン(ノンボレーゾーン)の意味

キッチンはネットから両側にそれぞれ7フィート(約2.13m)あるノンボレーゾーンの通称です。ネットを挟んだ両側の奥行きを合わせると14フィート(約4.27m)で、コートの横幅全体に広がります。境界線もこのゾーンに含まれます。キッチンに入ること自体は禁止ではありません。ボールがバウンドした後なら、キッチン内に立って打てます。一方、バウンド前のボールを打つボレーは、キッチンやそのラインに触れている状態ではできません。

打った後の勢いにも注意

キッチンの外側からボレーしても、その勢いでゾーンやラインに踏み込んだり倒れ込んだりすればフォルトです。ボールに触れた瞬間だけでなく、ボレーに続く身体の動きも関係します。詳しくはキッチンルールのガイドをご覧ください。

4. 得点方法:サーブ側だけが得点する方式

一般的なサイドアウト方式のダブルスでは、ゲーム開始のスコアコールは0-0-2です。最初にサーブするチームだけは初回に1人のサーバーしか使えないため、最後の数字が2になります。通常のサーブ機会では、第1サーバーがラリーに負けた後に同じチームの第2サーバーへ移り、その人も負けると相手チームへサーブ権が移ります。サーブ権が移ったとき、相手チームは自分の得点を先にコールします。

サイドアウト方式では、ラリーに勝つことと1点を得ることは必ずしも同じではありません。レシーブ側がラリーに勝っても、その場で得点が加算されるのではなく、サーブ順が次の選手へ進むか、相手チームにサーブ権が移ります。サーブ側が勝った場合は1点入り、同じサーバーが続けてサーブします。一般的な11点ゲームでも2点差が必要で、11対10ではまだ終了しません。12対10など、2点以上の差がついて勝敗が決まります。

通常の1ゲームは11点先取・2点差で勝利です。ただし大会やリーグでは15点、21点、ラリースコアリングなど別の形式が指定される場合があります。参加する試合の方式を確認してください。詳しいダブルス・シングルスの得点例は得点ルールのガイドを参照してください。

ダブルスのスコア「6-4-2」はどう読む?

伝統的なダブルスでは、スコアを3つの数字でコールします。

  • 6:サーブ側チームの得点
  • 4:レシーブ側チームの得点
  • 2:現在のサーバーが、そのサーブ順における第2サーバーであること

通常はダブルスの2人にそれぞれサーブ機会があります。ただしゲーム開始時に最初にサーブするチームは、最初のサイドアウトまで1人だけサーブできます。そのため開始時のコールは「0-0-2」です。

偶数と奇数でサーブ位置が変わる

シングルスのスコアコールはサーバー得点とレシーバー得点の2数字で、ダブルスのようなサーバー番号はありません。自分の得点が偶数なら右側、奇数なら左側からサーブします。ダブルスではサーブ側が得点すると、チームの2人は左右を入れ替え、同じサーバーが反対側から再びサーブします。レシーブ側は、相手が得点しただけでは立ち位置を入れ替えません。

ダブルスの位置確認では、ゲーム開始時に右側にいた選手が、自チームの得点が偶数のとき右、奇数のとき左にいる、という目安が役立ちます(通常の位置取りを行う場合)。

5. よくあるフォルト

代表的なフォルトには、ボールをネットにかける、コート外へ打つ、自分の側で2回バウンドするまで返球できない、などがあります。ピックルボール特有のミスとしては、サーブを直接ボレーする、サーブ側がリターンをバウンド前に打つ、キッチンに触れながらボレーする、ボレー後の勢いでキッチンラインへ踏み込む、といったケースがあります。どの規則に違反したのかを一つずつ確認すると、次のラリーで修正しやすくなります。

  • サーブをネットにかける、または斜め向かいの正しいサービスコートに入れられない。
  • ボールが2回バウンドするまで打たずに待ってしまう。
  • ボールをネットに打ち込む、またはコート外に打つ。
  • キッチンの中やライン上でボレーする。
  • ボレー後の勢いでキッチンへ入る。
  • サーブまたはサーブのリターンを、必要なバウンド前にボレーする。

ライン上はイン?

通常、コートの境界線に少しでも触れたボールはインです。例外はサーブ時のキッチンラインで、ここに触れたサーブはフォルトです。

6. ダブルスではどこに立つ?

レシーブ側の選手はリターンを深く打った後、状況が許せばネット近くへ進みます。一方、サーブ側はリターンを1回バウンドさせてから3打目を打つ必要があるため、サーブ直後に全員でネット前へ走り込むと次のショットが難しくなります。サーブ側はまず3打目を安定させ、相手の返球に応じて前へ進むと考えると、初心者でも位置取りを整理しやすくなります。

サーブ側は、相手のリターンを必ずバウンドさせてから打たなければならないため、開始直後はベースライン付近で深い球に備えることが多くなります。レシーブ側は、実際にサーブを受ける選手が後方で1回目のバウンドを待ち、パートナーは通常キッチンライン近くで待つことができます。レシーバーが深く返球すると、相手は2回目の必須バウンドを待つ間に後方へ残りやすく、その時間にレシーバーが前進してパートナーと並べる場合があります。

このように、最初の立ち位置は単なる習慣ではなく、ツーバウンドルールに対応した戦術でもあります。

サーブ側

サーブしたチームは相手のリターンを必ずバウンドさせる必要があるため、通常は両者ともベースライン付近から始めます。深いリターンを見てから前進することが重要です。

レシーブ側

レシーバーはサーブをバウンドさせるためベースラインの後ろに構えます。パートナーは多くの場合、キッチンラインの近くで待てます。レシーバーは返球後、安全に前へ進んでパートナーと並ぶことを目指します。

7. ラリーを6段階で確認

最初の練習では次の流れを声に出すと分かりやすくなります。「サーブ → 相手側で1回バウンド → リターン → サーブ側で1回バウンド → 自由なラリー → フォルトまたは得点処理」です。両方の必須バウンドが完了した後でも、キッチンに触れながらボレーしてよいわけではありません。通常のボレーとバウンド後のショットの選択が始まるだけで、ノンボレーゾーンの規則は引き続き適用されます。

  1. Aがベースライン後方から対角線上へサーブ。
  2. Bがサーブのバウンドを待ってリターン。
  3. Aのチームがそのリターンのバウンドを待つ。
  4. ツーバウンドの条件が完了。
  5. 以降はキッチン規則を守りながら、ボレーまたはバウンド後のショットを選べる。
  6. どちらかがフォルトをするとラリー終了。採用している得点方式に従って進行。

初めての試合で覚える5つ

  1. サーブはベースライン後方から対角線上へ。
  2. サーブはバウンドさせる。
  3. リターンもバウンドさせる。
  4. キッチンではボレーしない。
  5. 伝統的な得点方式ではサーブ側だけが得点する。

初心者が間違えやすいこと

よくある間違い 改善方法
サーブ直後にリターンのバウンドを待たずネット前へ走る まずリターンのバウンドを受ける位置を確保する
キッチンに入ってはいけないと思う バウンド後の球なら中でも打てると覚える
サーブを常に強打する 深さと確実性を優先する
ラリー中にキッチンラインより後ろに残り続ける 安全なタイミングでライン付近へ前進する
スコアを忘れる 毎回サーブ前に大きな声でコールする

次に練習する順番

基本を身につけたら、次の順番で実際のラリーに取り入れましょう。難しいショットを無理に毎回狙う必要はありません。

  1. 安定したサーブ
  2. 深いリターン
  3. キッチンラインの位置取り
  4. ディンク(ネット前の柔らかいショット)
  5. 3打目のドロップとドライブ
  6. 移動途中のリセット
  7. ダブルスの連係と役割分担

よくある質問

キッチンに足を踏み入れても大丈夫?

はい。キッチンへの立ち入り自体は自由です。禁止されるのは、キッチンや境界線に触れた状態でのボレー、およびボレー後の勢いによる侵入です。

いつボレーしてよい?

サーブとリターンがそれぞれバウンドした後です。そのうえでキッチン規則を守ればボレーできます。

レシーブ側も得点できる?

伝統的なサイドアウト方式では得点できません。ラリースコアリングを採用する試合では異なる場合があります。

ダブルスでスコアが3数字なのはなぜ?

サーブ側得点・レシーブ側得点・第1/第2サーバーを表すためです。

テニスより簡単?

ラリーの仕組みや初歩のルールは比較的早く学べますが、レベルが上がるとディンク、ポジショニング、トランジション、パートナーとの連係などに高度な判断が必要です。

得点、キッチン、サーブをさらに調べたい場合は、本文中の日本語の関連記事も参照してください。プレーする場所はPickleball Wiseのコート・クラブ検索から探せます。

出典・参考資料

参照情報は英語で公開されています。正式な大会では最新の公式規則と大会固有の採用形式を確認してください。

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